貧乏子沢山リアル日記

役に立つ情報はほぼない

Home » オススメ映画・本 » 天気の子の感想、のようなもの(30代主婦)

天気の子の感想、のようなもの(30代主婦)

calendar

reload

天気の子の感想、のようなもの(30代主婦)


中一の娘と小五の息子と「天気の子」を観てきた。

空や雨や東京の街の描写はとても美しく、キャラクター達は魅力的で
RADWIMPSの楽曲は素晴らしくて
中盤からはずっと涙を流しながら鑑賞し終えた。

「ああよかった…」とジーンとしながら席を立ち、涙を拭いながら映画館の廊下を歩いていると娘が
「全然泣けなかった…。主人公、それ犯罪じゃん!って思った」と開口一番言い放った。

言うと思った。

言うと思ったんだよそういうことをさ~

娘は感動屋じゃないから…(いや面白かったらしいんですけどね!突っ込みたいお年頃なのよね)

「ちょっととりあえず私まだ浸ってたいから水差さないで??話は後だ」と申し上げた。
とそこで息子が「オレずっとトイレ我慢してたからやべぇ!トイレトイレ!!」と走って行ったので、結局私の涙は早々にひっこんだ。

*

「早く大人になりたい」と思ってるうちは子どもで

「子どもの頃に戻りたい」と思ったら大人、とは誰の言葉でしたっけ。てぃ先生(の教え子)だっけ。

その通りで私はすっかり大人なので素直に「あー若いっていいなー素晴らしいなー」と感動したけれど、まだ12歳の娘は「おじさんの、大人になれよ少年ってセリフが良かった。そう思った」と言った。

私も思春期の頃に観ていたらもしかしたら「もっと上手いことやりたまえよ少年…」とか思ってそんな感想を言ったかもしれないな。

秒速5センチメートルが観れなかった高校時代

高3の時に「新海誠の秒速5センチメートルが良いよ」と聞いてレンタルしたのだけど、何度見ようとしても途中で寝てしまって最後まで見れずじまいだった。当時の私には主人公の男の子が幼く見えていまいち刺さらなかったのだ。

ちなみにその時すすめてくれたのは同級生の女の子(今は一児の母)だったのだけど、「秒速5センチメートル今更見たよ!」とLINEしたら(10数年経っている。今更が過ぎる)

「秒速は大人になってから見ると『若い恋愛だな』という印象だった笑」と返信があった。
そうだよね私達もう子どももいる母親で大人だもの。あんな恋をすることはないね。と思った。

「君の名は。」がテレビ放送された時にバッチリ観てバッチリ感動して(ひくほど泣いた)
それから「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」をようやく観た。美しく、よい作品だと思った。

若さが眩しかった。

そう思える大人になったのだなぁと気付いた。私はいつの間にかすっかり、青春を遠くから眺める位置にいた。

若いころ年上の男性が好きだったのだけど、同年代の男の子が幼く見えて年上の男性に憧れるってのは自分が幼かったからだ。生き急いでいて大人に憧れていて背伸びをしていた。

*

新海誠監督の作品はどれも10代の男の子の見ている世界を見事に描き出している。

RADWIMPSの曲も「男の子が書いた詞だなぁ」となんとなく思う。

ジェンダーフリーが声高に主張される現代に「男性的」「女性的」なんて言うのはナンセンスなような気もするけれど、椎名林檎だって「いつも女性に向けて書いている、女性特有の感覚がある」と語ってらっしゃるのでまぁいいだろう。
どうしても我々の多くにはそういう感覚がある。
ましてや昭和生まれの人間っていうのはまだまだ「男の子はこういうもの」という空気の中で育ってきた世代で。

空がキレイだと思うのは別に男も女も一緒だ。

だけど、たぶん、見えている世界は、見てきた世界は
色々と違う。


新海誠の作品を見ると「かわいいな」と思ってしまう。

女の子がキャッキャウフフしてるのを「女子だな、可愛いな~」って男の子が思うような感じだと思う。「男の子のロマン」をひしひしと感じる。

だから「気持ち悪い」と感じる人がいるのも当たり前で「アメリは女子の妄想映画だ」みたいな感じなんだ(よしながふみ「フラワー・オブ・ライフより」)。まったく男だ女だうるさいな我々は。とりあえず批判する時に主語を性別にしない方がいいよね。

30代40代の男性がまだ持ってる
ずっと忘れたくないと大切にしている少年の心。

セカイ系とかいうのはよくわからないけれど「たとえ世界が狂い続けたとしても君といたい」という
いつか少年だった監督がうつくしく描き上げた物語にとても感動しました。

*

それにしても「大丈夫」の歌詞めっちゃいい~

「君を大丈夫にしたいんじゃない、君にとっての大丈夫になりたい」

私も誰かの
願わくば大好きな人の「大丈夫」になりたい。映画館で曲を聴きながらそう思った。

「瞳を閉じればあなたが
まぶたの裏にいるようで

どれほど強くなれたでしょう
あなたにとって私も、そうでありたい」

これはレミオロメンの3月9日~(世代)

誰かの、そんな存在でありたいものです。

まぁ子持ち主婦としては特に子どもにとってそうなれたら良きですよね。


〈追記〉小説版を読みましたら解説にて野田洋次郎さんが

すべての人が、皆自分だけの世界を持ち、その世界の中で必死に生きている。―〈中略〉―そして誰もがかけがえのない大切な人がもがく姿を見た時、「この人の大丈夫に、自分がなりたい」と願っている。

小説「天気の子」解説より

と書いてらしたので
はいまんまそう思いました!めちゃ刺さりました…!!と新海さんと野田さんに対して思いました(知り合いか)

小説版はあとがき・解説も必読ですが、本編も須賀や夏美の視点があって良かったです。
夏美ちゃんの「私の少女時代は、私のアドレセンスは、私のモラトリアムはここまでだ。」という一文がとても好き。ここだけで泣いちゃう。

小説 天気の子 (角川文庫)

【無料】ダ・ヴィンチ お試し版 2019年9月号 [雑誌]

こちらのロングインタビューも読みました。

「君の名は。」が大ヒットを記録し、多方面から様々な意見が飛び交い次作への期待も高まる中、監督がどのような想いでこの映画を制作されたのかじっくり語られていました。

(実はこれはどっちかというとよしながふみ目当てで買ったんですけどね…へへ…)

以上です。

あっやっぱあともう一個言っておきたいことあった!
「ほしのこえ」と「雲のむこう、約束の場所」は月刊アフタヌーンでコミカライズされています。作画は佐原ミズ。「マイガール」という作品がテレビドラマ化されていて有名なのですが、佐原ミズ先生には夢花李(ゆめかすもも)と佐原恵太という別名義があって私は夢花李先生の作品がとても好きでした!!!(ヲタクの突然饒舌になる病の発症~~)


チョウになる日 (ミリオンコミックス)


ほしのこえ (アフタヌーンコミックス)

今度こそ以上です。

お読みいただきありがとうございました☆